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エコロマン(3) 浄化作用

出勤途中にいつものコンビニに立ち寄った。

コーヒーの空き缶を捨てて、新しい缶コーヒーを買うためだ。

しらないうちに、いつもこの店で缶コーヒーを買って飲むくせがついてしまっている。

こんなところでも無駄なお金を使っているからすぐに小遣いがなくなるのだろう。

空き缶を捨てようとすると、中身が少し残っていることに気づいた。もったいないが今さら飲みたくはない。

近くにあった排水溝に残ったコーヒーを流していると、後ろから肩を叩かれた。

「ああ、もったいない。しかも環境に悪いじゃないか」

振り返ってみると、全身白タイツのあの男が立っていた。エコロマンだ!

「ほんの少しの排水だろうと、水質汚濁につながっていることを忘れてはいけないよ」

確かに言われてみればその通りだ。みんなが同じ気持ちをもたない限り汚れてゆく一方だ。

私くらい、これくらい、そういう気持ちが地球環境の破壊を加速させているのだ。



「でも、これはもう飲めないだろう?」

私はほんの少し残った中身を振って確かめた。

「そんな時は私にお任せあれ!」

エコロマンはそういうと、私から缶を受け取って残ったコーヒーを一気に飲み干した。

「ああ、ブラジルの大地の音が聞こえる・・・」

空き缶を捨てに行った彼が目にしたのは、ゴミ箱の下に置かれたトマトジュースの缶だった。

「なんと、まだたっぷり残して捨ててあるじゃないか!」

彼は怒りをあらわにした。胸の緑色の葉っぱのマークが黄色に変化する。

「こんなもったいないこと、しかもそのまま捨てて・・・」

葉っぱのマークがオレンジに変わる。怒りはさらに増してきているようだ。怖い。

残ったトマトジュースをごくごくと飲んでゆくと、まるでトマトに染められたように胸の葉っぱも赤くなる。

「紅葉みたいだな」

私が言うと、彼は飲み干した後に今まで見せたことのない変な顔をした。よほどまずかったのだろう。



「もう完全に頭にきた。今日は私の力を見せてやるぞ」

「カン」と書かれたゴミ箱の蓋を開けると、中から次々とあき缶を取り出して中身をすすり始める。

「おい、なにもそこまでやらなくてもいいだろうに・・・」

店内からは、店員も心配そうな顔を見せている。

すべての缶から残り汁を吸い取った彼は、満足そうな顔をして膨らんだ腹をぽおんと叩いて見せた。

「ほうれ、このとおり!」

「お前の腹はいったいどうなっているんだ。大丈夫なのか?」

「心配御無用!私の腹は汚水をきれいな水に浄化する作用があるのだよ」

いつの間にか彼の胸のマークも緑色に戻っている。



「ほいきた!」


彼は自分の腹を撫でていたかと思うと、頭から全身タイツを脱ぎ始めた。


いやな予感がして、私は数メートル後ずさる。コンビニの店員も手で顔を隠して指の隙間から覗っていた。


全身タイツをひざまでずり下げて、彼はぽこりんくんをいじり始める。


「ほうれ!」彼は時計回りにその部分を回し始める。蛇口でもひねるような感じで手際もいい。


やがてその動きも速さを増して彼の表情も険しくなる。あまりの速さにバターになりそうだ。


「や、逆だった!!」


彼は何かに気づいたようだったが、もうすでに遅かった。


「あぁっ・・・」


彼のぽこりんくんの先端から出たのは、浄化された水にしては粘度の高い液体だった。


全身タイツを汚したまま恍惚の表情で立ち尽くす彼を、冷たい木枯らしが吹き抜けた。

2016/07/10 09:13|エコロマンTB:0CM:0

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